カルバマゼピンはスイスやイギリスで抗てんかん薬として発売され、その後に三叉神経痛の抑制効果も発表されその後日本国内ではてんかん治療薬としても使用されています。また、抗躁作用も報告され、その治療効果も確認されました。

躁うつにも効くカルバマゼピン

てんかんの発作は、脳の神経細胞で電気刺激が起こり、興奮が伝わっていくことにより発生します。突然けいれんが起きたり、意識を失ったりします。てんかんでは、電気刺激が突発的に起こることで異常放電が起こるので、これを改善するためには、興奮性のシグナルを抑えることにより、異常な電気信号を抑制することが必要です。カルバマゼピンは、興奮性シグナルの働きを抑えることにより、てんかんの発作を予防しようとするお薬です。神経伝達を抑える作用を持つことから、痛みのシグナルを抑制することができます。このため、カルバマゼピンは、神経の痛みである三叉神経痛の治療にも用いられています。
また、気分変動を伴う様々な精神症状に効果があるため、最近は躁うつ病の治療にも使われています。カルバマゼピンは、炭酸リチウムなどの躁うつ病薬の効果がよくなかったり、副作用がでた人に用いられています。躁うつ病は躁病とうつ病の病相を繰り返します。病相の繰り返しが一回で終わる人はほとんどいません。躁病は気分が異常に高揚した状態で、寝なくても仕事がたくさんできたり、早口でしゃべり続けたり、ご飯もあまり食べなかったり、すぐに興奮したりします。病状が進むと、判断力が乏しくなり、衝動的な行為を取ってしまい、勝手に会社を辞めたり、社会的な信用を無くしたり、家族に被害をもたらしたりします。うつ状態の時には、憂鬱で、沈み込み、記憶力の低下や集中力の低下が起こります。自殺を考えたり実行しようとしたりします。
カルバマゼピンは躁うつ病を根治することはできませんが、症状のコントロールにたいへん有効な薬です。そう状態を普通の状態に戻すことに効果があり、躁病とうつ病の再発の予防にも効果があります。